音楽には権利が重なっている
一つの音楽には、作曲・作詞に対する権利と、それを演奏して録音した音源に対する権利が別々に存在します。そのため同じ曲でも、どの録音を使うかによって必要な許諾が変わります。音源を正規に購入して聴くことと、その音源を動画に入れて公開することは、まったく別の問題です。配信サービスの定額契約も同じで、個人で聴く範囲の利用権にすぎず、動画に入れる権利までは含まないのが一般的です。
音楽には権利が重なっています。無料音源の条件の読み方、自動検出に引っかかったときに起きること、安全な使い方、カバーと背景音楽の違い、投稿前の確認リストを整理しました。
一つの音楽には、作曲・作詞に対する権利と、それを演奏して録音した音源に対する権利が別々に存在します。そのため同じ曲でも、どの録音を使うかによって必要な許諾が変わります。音源を正規に購入して聴くことと、その音源を動画に入れて公開することは、まったく別の問題です。配信サービスの定額契約も同じで、個人で聴く範囲の利用権にすぎず、動画に入れる権利までは含まないのが一般的です。
無料で提供される音源にも、たいてい条件が付いています。出典を表記する必要がある、商用利用は不可、改変は禁止、といった具合です。条件を守らなければ、無料で使う権利そのものが失われます。クリエイティブ・コモンズのように決まった表示で条件を示す場合もありますが、表示ごとに許される範囲が違うので、記号だけ見て済ませず中身を確認してください。
主要な動画プラットフォームは、投稿された動画の音楽を自動で照合します。一致すると収益が権利者に移ったり、特定の地域で再生できなくなったり、動画そのものが削除されたりします。繰り返せばアカウントに不利益が積み重なります。短く入れたから大丈夫という基準はありません。正当に許諾を得た音楽でも誤って検出されることがあるので、許諾を証明できる資料を残しておくことが大切です。誤って検出された場合はプラットフォームの異議申し立ての手続きを使えますが、根拠なく繰り返すとかえって不利になることがあるので、資料をそろえてから進めてください。
プラットフォームが提供する音源ライブラリを使うのが最も簡単です。有料の定額音源サービスもありますが、その場合もライセンスがどこまで許すかを確認する必要があります。解約したあとも、すでに投稿した動画で使い続けられるかはサービスによって違うので、必ず確かめたい点です。自分で作る、権利者から直接許諾を得るという方法もあります。直接許諾を得るときは、どの動画に、どの期間、どの地域で、収益化を含めて使うのかまで範囲を具体的に書いた書面をもらっておくと、あとの争いを防げます。メッセージ一行でもらった許諾は範囲があいまいで、問題になりやすいものです。
他人の曲を自分で演奏して上げる場合にも、原曲に対する権利は残っています。プラットフォームが権利者と契約を結んでいて許される場合もありますが、国や曲によって異なります。店舗やイベントで流すことにも、別の手続きが必要な場合があります。個人の配信で背景に音楽を流し続けることも、録画が残った時点で動画に音楽を使ったのと同じ問題になりえます。
投稿の直前に次の項目を一つずつ確認すれば、ほとんどの問題は前もって防げます。一つでも答えられないなら、その音楽は外すか別の音源に替えるほうが安全です。
数秒以下なら大丈夫、出典さえ書けばよい、収益を得ない動画なら関係ない、という話は広く出回っていますが、そのまま信じるのは危険です。古い曲だから権利が切れているはずだという考えも同様です。保護期間は国によって異なり、曲の権利が切れていても、新しく録音した音源には別の権利があることがあります。生成ツールで作った音楽も、ツールの利用規約によって商用利用の可否が変わるので、規約を確認してください。
このガイドは一般的な考え方を整理したもので、法律上の助言ではありません。著作権の制度やプラットフォームの方針は国ごとに違い、たびたび変わります。広告や販売用の動画のように商用で使う予定がある場合や、すでに争いが起きている場合は、使う音源の規約とプラットフォームの方針を直接確認し、著作権の管理団体や法律の専門家に相談するのが安全です。